『西洋建築』ゴシック様式

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ゴシック様式

ゴシックと聞くと、屋根が尖っていて至るところに豪華な装飾が施されている教会(大聖堂)が浮かびます。

あるいは、ファッションを思い浮かべるのではないでしょうか?(『ゴシック・アンド・ロリータ(略してゴスロリ)』が日本発祥だった事に今回初めて知ったという・・・ファッションに疎い御笠(みかさ)です(^_^;) )

まあ、それは置いときまして・・・。

正直、建築様式または美術様式については、まったく区別がつきません( ̄▽ ̄;)

ロマネスク?ゴシック?見ただけでわかる方を尊敬します!

しかし!当ブログでは切っても切れない重要な要素なので、今回ロマネスク様式につづいてゴシック様式について私なりにまとめてみました。

以前ロマネスク様式をとってもカンタンにまとめてしまったので、今回はもう少し掘り下げてみました☆ミ

※専門家ではないただのド素人なので、あくまでも建築物(古城や教会など)を見たときに「ここは〇〇様式なのねー♪」と、少しでも判ると楽しめるだろうなぁという思いから書いています。しかし、「それ違うよ!」というご指摘などありましたら遠慮なく突っ込んで下さい!なるべく速く適切に対処しますm(_ _)m

 

ゴシック様式の始まり

巡礼地沿いの辺鄙(へんぴ)な場所で広まったロマネスク様式と対照的に、ゴシック様式は大都市で誕生し広まっていきます。

 

フランス王家の躍進による、大聖堂の新たな発展

ゴシック様式の始まりは12世紀初めと言われます。フランス王家が貨幣の経済により躍進し、それまでの大聖堂の建て替えを行っていきます。その時に見られたのが尖頭アーチです。

ロマネスク様式では見られなかった表現を『フランス式』と言い、現在では『ゴシック様式』と言います。

この様式は、フランスのパリを中心に発展し、ヨーロッパ各地へ広まっていきました。

※ちなみに、最初のゴシック建築と呼ばれる建築物は、フランスのパリ近郊にある【サン・ドニ修道院(大聖堂)】です。フランス王のほとんどがここに埋葬されているとの事。

 

ゴシック様式の特徴

実際のところ、観光旅行などで古城や聖堂を見てすぐに「これは〇〇様式!」と答えられる人はどれだけ居るのでしょうか?(というか、普通はあまり建築様式まで意識して見学されないかもですが・・・。)

建築物を見るときのポイントは人によって違うと思いますが、私の場合、まず外観の全体像から入ります。続いて屋根、ドア、窓、壁の形や色、装飾に目が行きます。中に入る事が出来れば、やはり柱の装飾や内壁の模様などをじっくり見ていきます。

日本では美術館や博物館または駅などに西洋建築を見る事が出来ます。(ゴシック様式でいうと『東京都近代文学博物館(旧前田侯爵邸)』が人気もあり有名ですね)

こういったものを見る時に、もしもある程度見分けがつけられる様になれば、もっと楽しくなると思いませんか?

そこで、今回はゴシック様式についてですので、ゴシック様式を見分けるための特徴をいくつかご紹介したいと思います。

 

尖頭アーチとフライング・バットレスとリブ・ヴォールトって何?

ゴシック様式の目立つ特徴と言えば、尖頭アーチ、フライング・バットレス、リブ・ヴォールトの3つが良く挙げられています。

と、ここで、尖頭アーチ?フライング・バットレス?リブ・ヴォールトって(@_@;)

建築専門用語を並べられても頭に?がいっぱいつきますよね(^_^;) (少なくとも私はそうでした・・・。)

だいたいにおいて、一つの事柄を検索すると必ずと言ってよいほど、そこだけで終わりません(>_<) 特に専門用語がいっぱい出てくるものは、その用語をさらに調べる事になります。(リンクは貼ってくれていますが、飛ぶのは一緒・・・多少の時間の短縮にはなりますね)

なので、先にここで簡単に説明したいと思います。

 


尖頭アーチ・・・アーチとは上に円弧状になった構造物のことで、ロマネスク時代では、半円アーチだったのに対し、アーチの頂点が尖っているのが特徴です。半円アーチでは下方向へ向かっていた力が、この尖頭アーチは内側に押し合っている為、強度が優っているわけですね。つまり、より安定しているアーチ構造という事になります。

 


リブ・ヴォールト・・・ヴォールト(穹窿/きゅうりゅう)は、建物内部の空間をアーチ状で覆う建築構造の総称。リブとは、補強の事(語源は肋骨)。ロマネスク時代ではヴォールトのみだったのがゴシック時代に、このリブを付けることで強化出来、尖頭アーチが取り入れらたとされます。

このリブは、中世の終わりには(15世紀)ほとんどが装飾的になっていきます。見た目もさらに複雑さを増していきます。

 


フライング・バットレス(飛梁/とびばり)・・・ゴシック様式の特徴である高い天井を横から支えるための機能の事。主壁に対しての補強的な役割をする壁をバットレスと言い、空中にアーチ状に架ける斜めの梁。このフライング・バットレスのおかげで、ステンドグラスや大きな窓が可能になりました。


この3つの特徴は、ゴシック建築を見分ける要素としてとても重要です。
アーチが尖っていれば「あ!ゴシック!」って感じになるのでは。

 

ゴシック様式の最大の特徴は柱にある

実は先のロマネスク様式との違い、ゴシック様式の最大の特徴は柱にあると思われます。ただしこれも、今回調べていく中で私的に1番見分け易いと感じたのであって、それが正解というわけではありません。

では何故そう思うに至ったか、ここでは分かりやすくロマネスク様式と比較しながら見ていきたいと思います。

 

柱の装飾

ロマネスク様式・・・柱身(ちゅうしん/柱の頭と柱礎(土台)の間)が幾何学模様で装飾されています。また、柱頭(ちゅうとう/柱の最上部)は、象形模様の装飾が多く見られます。中には空想的(想像的)な像も使われています。

ゴシック様式・・・前半期(12世紀中半~13世紀)、柱頭に葉模様の装飾を施したものが流行します。細い柱身の集合体で作られる事が多かったようです。全盛期~後半(13世紀中半~15世紀)、柱頭がなくてもアーチを柱と壁に繋げる事が出来ました。柱頭の代わりになったのがダイイングモールディング(刳形・くりかた)と呼ばれる部材です。13世紀~14世紀初頭に用いられていました。

モールディングとは、簡単にいうと建物などに繋げる帯状の装飾部品(パーツ)です。後半になるとこの細いモールディングをいくつも柱身に使用する柱頭と柱礎(土台)が登場します。これらは縦方向(垂直)に伸びている印象を持たせています。

本当はもっといろいろ複雑な構造やら装飾などがいくつも出てくるのですが、大きなポイントとしては装飾の違いや柱身の造りの違いを押さえておけば見分けはつくと思います。

 

その他の特徴・屋根や窓に見る装飾技術

ゴシック様式は建築技術の発達にともなって、より複雑で凝った造りが全体的に見られます。特に装飾技術で目を引く屋根と窓に注目したいと思います。

屋根・・・特にメインホールの屋根材には持ち主の財力を象徴するように、こった装飾を見る事が出来ます。また後期に入ると、それまでキツイ傾斜であった屋根は平に変化していきます。例えば【はね出し狭間(石落し)】が住居に造られます。これは軍備としてではなく、装飾的なものでこの時代のステータスとされています。

※狭間(石落とし)は、中世の建造物でよく見られるギザギザの防御壁で、本来は下の攻撃に対し、そこから石やモノを落としたり矢を放ったりしていたんだとか。

 

聖ヴィート大聖堂のバートレーサリーとバラ窓

窓・・・ゴシック時代の窓は、尖頭アーチ、ステンドグラス、トレーサリー(アーチ形の窓の上部に取り付けた装飾の骨組み)に、その時代の特徴を見る事が出来ます。

トレーサリーは、いろいろ種類があるのですが、大きく2つに分類されています。

  • プレートトレーサリー・・・13世紀初頭、壁に小さく形抜きをした様に見える透かし彫りを施したもの。
  • バートレーサリー・・・13世紀中半、直線や曲線をした形の石材を組み合わせたもの。

 


 ノートルダム寺院のステンドグラス

建築の技術が発達し、大きく変化したのはステンドグラスでしょうか。大きな窓の建築が可能になり、そこにステンドグラスをはめ込み、より装飾効果も上がりました。聖人像や幾何学模様などがよく描かれています。

 

まとめ

というわけで、今回ゴシック様式について書いてみました。

ゴシック様式は外観的な特徴として、尖頭アーチフライングバットレス、窓、またはステンドグラスの複雑で細い装飾などがあります。そして、内装的な特徴としてわかり易いのは柱になります。

今回取り上げたのは技術的な部分の特徴ですが・・・Wikiでは

ゴシックの本質は美的効果の方が重要で、全体が一定のリズムで秩序づけられている

出典:Wikipediaより

と、あります。

確かに、美しいという感覚はわかります。私自身、見ていて楽しいと感じるのはゴシック建築に多い気がします。とはいえ、西洋に限らずいろいろな建築様式は、それぞれに趣があってどれも見ていて飽きません。

これから国内外に旅行される方は、たまには違った視点で建築物を見て楽しい発見をしてみては(o^^o)♪

 

 

参考資料:建築物を読みとく鍵 / キャロル・デイヴィッドスン・クラゴー著 / 産調出版㈱ / 2009年

参考資料:西洋建築の歴史 美と空間の系譜 / 佐藤達生 / 河出書房新社 / 増補新装版 2014年

他多数のWebサイトから参考にしております

 

 

 

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