フルボカー城
Leonhard NiederwimmerによるPixabayからの画像
チューダー・ゴシックの美しい白亜の古城、フルボカー城。
同じチェコの南ボヘミアにあるチェスキー・クルムロフ城とは違い、まるでおとぎ話に出てくるお城そのものの趣があります。
国名 / 所在地
チェコ共和国 /南ボヘミア地方、チェスケー・ブディエヨヴィッツェの北、フルボカー・ナド・ヴルタヴォウ
概要
『チェコで最も美しい』と言われるフルボカー城は、バラが咲く広大な庭園のある古城です。
13世紀にボヘミア王によって創建され、歴代の王たちへ引き継がれていきました。
17世紀には、ドイツ貴族のシュヴァルツェンヴェルク家へ渡り、19世紀にイギリスのチューダー・ゴシック様式と改築され今の姿となりました。
建築様式
チューダー・ゴシック様式(ネオ・ゴシック様式)
建設の歴史
起源は13世紀。ボヘミア王プシェミスル・オタカル2世が創建します。約3世紀に渡り代々お城の所有者となります。
17世紀、フルボカー城はドイツの大貴族シュヴァルツェンベルク家に渡ります。
19世紀、ヨハン・アドルフ2世シュヴァルツェンベルクは、イギリスのウィンザー城をモデルにしてお城を改築し、チェスキー・クルムロフ城からフルボカー城へ移り住みます。
1948年、共産化の波が押し寄せてフルボカー城は国有化され、次第に荒れ果てていきました。
1990年~民主化された後、所有者の元へ返還され現在の美しい姿を取り戻します。
♔ ボヘミア王オタカル2世はプシェミスル朝(ボヘミアのチェコ人王朝・1300年~1306年)の最盛期の王なんですが、このオタカル2世をモデルにした壁画を、あのチェコの画家、アルフォンス・ミュシャが描いています。
この作品は〈連作・スラヴ叙事詩/1910~1928年〉という全部で20点あり、その1つである【プシェミシュル朝のオタカル2世】/〈1924年〉という作品です。サイズが405cmx480cmと、かなり大きな作品です。
これらは【ヴェレトゥルジュニー宮殿/チェコ】に所蔵されています。また、2017年3月8日~6月5日まで東京の国立新美術館 企画展示室2Fにて展示されましたので、見に行かれた方もいらっしゃるのでは。(私は見に行くこと叶わず・・・(>_<))
見所
城内ガイドツアーがあり、全部で3コースと冬期限定コースがあります。
◆コース1・・・お城の全体を見学する事が出来ます。(所要時間55分)
読書室、喫煙ルーム、ダイニングルーム、王妃の部屋、武器庫、シュヴァルツェンベルク家の家族と肖像画、各インテリアなど。
◆コース2・・・プライベートルーム。(所要時間55分)
書斎や大理石の部屋、寝室など。
◆コース3・・・お城のキッチン。(所要時間35分)
北側に面した地下にあります。大きなキッチンストーブなど。
◆冬期の見学・・・冬の間のみ見る事が出来るフルボカーミニオンの所有者。
狩猟の食堂、準備室、小さなダイニングルーム、書斎、リビングルーム、寝室など。
お城の入口前に広がる庭園は、年間通じて無料です。
※参考:フルボカー城公式URL=https://www.zamek-hluboka.en/en
まとめ・感想
チェスキー・クルムロフ城の城主でもある、ドイツの貴族シュヴァルツェンベルク家が、イギリスのウィンザー城をモデルに改築された現在のフルボカー城。白い壁が周りの緑園に映えて、さらに美しさを際立たせているのではないでしょうか。ただ一つ個人的に、壁に無数にある鹿の首の石造はいらない・・・かな(^_^;)
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