ドイツの古城【ニンフェンブルク城】

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ニンフェンブルク城

『妖精の城』と呼ばれたことから、ニンフェンブルクと名付けられたドイツの古城。

バイエルン王の夏の離宮として建造された城館は、代々増改築を繰り返し現在の姿にー。

 

国名 / 所在地

ドイツ連邦共和国 /バイエルン州、ミュンヘン

 

概要

17世紀にバイエルン王ヴィッテルスバッハ家の夏の離宮として建てられた、ニンフェンブルク城名前の由来となったのは、『妖精(ニンフ)の城』と呼ばれた事で、この名前が付いたとされます。

バロック様式で建造された城館は、後にロココ、古典様式へ改築され、様々な建築様式が見られます。

♔ヨーロッパの古城って、わりと複合建築が多いですね(^_^)

 

建築様式

バロック様式、古典様式

 

建設の歴史

1664年、バイエルン選帝侯フェルディナント・マリアが息子の誕生祝いにと、妻アーデルハイド・フォン・サヴォイへのプレゼントとして建造されたのが始まりです。

たずさわった建築家は、アゴスティーノ・バレッリです。

1675年に、中央の建物が完成します。

1701年、バイエルン選帝侯を継いだフェルディナンドの息子マクシミリアン2世エマヌエルは、有名な建築家エンリコ・Zuccalli、ジョヴァンニ・アントニオ・Viscardi、ジョゼフ・Effnerに改修依頼をします。

♔なんと!この時に公園から水を引き人工の湖も造っちゃいます!

南側に厩舎、北側に温室(オランジェリー)を増設します。

1704年、スペインの継承争い(スペイン王位継承を巡ってヨーロッパ諸国間で起きた戦争)に敗れ、マクシミリアン2世エマヌエルはバイエルンを離れフランスへ亡命。工事は中断します。

1714年、神聖ローマ皇帝カール6世とフランスのルイ14世の間で『ラシュタット条約』が結ばれ、戦争が終結します。

1715年、マクシミリアン2世エマヌエルもバイエルンに戻り、ニンフェンブルク城の工事を再開、またハプスブルク家との関係修復に力を注ぎます。

エマヌエルの息子でカール・アルブレヒト(神聖ローマ皇帝カール7世)は、Schloss rondo(雄大な園)と呼ぶ庭園と、バロック建築の『騎士の家』を完成させます。

1741年、カール・アルブレヒトはオーストリアに対抗しフランス、スペインと同盟を結びます。ニンフェンブルク城で締結された為、これを『ニンフェンブルク条約』といいます。

1825年に初代バイエルン王マクシミリアン1世が亡くなり、また1845年にはルートヴィヒ2世がこのお城で誕生しました。

ニンフェンブルク城は一般に公開されていますが、現在もヴィッテルスバッハ家の所有となっています。

 

見所

ニンフェンブルク城は、公式ページによるとSchloss Nymphenburg】となっています。ドイツ語では、日本語で言うところの【城】を指す言葉がいくつかあります。【Burg(城塞)】【Schloss(城館)】【Residenz(宮殿)】【Festung(要塞)】などです。

ニンフェンブルク城の場合、Burg(城塞)であり、Schloss(城館)でもある。。。と、言うことでしょうかね(^_^)

一見、白亜の城ではありますが、外見的には割とシンプルに感じます。が!見所はかなり豊富です!

 

二つの豪華絢爛な博物館

ニンフェンブルク城には豪華絢爛な博物館が二つあります。

馬車博物館・・・お城の南東側1階にあり、1742年にカール7世の戴冠式で使用された馬車や、ルートヴィヒ2世の華麗な馬車、珍しいものでは馬ソリなども展示されています。

♔資料写真で見た感想。。。『これを実際に使用したなんて、強者( ̄▽ ̄) オブジェみたい』

陶磁器博物館・・・お城の南東側2階になります。ニンフェンブルクは名釜として知られており、マクシミリアン3世バイエルン公園御用達の釜として作らせ発展します。

1761年にこの釜は、ニンフェンブルク城内へ移転します。色彩豊かな花や鳥などが描かれており、名作コレクションが楽しめます。

♔工房とショップがあるので、お気に入りを見つけてみるのも楽しみの一つですね♪

 

シュタイネルネザールの天井画と美女たちの肖像画

ニンフェンブルク城内にはどのお部屋も見逃せません!

シュタイネルネザール(石のホール)・・・18世紀頃に祝宴などに使用されていたこのホールの見所は、なんといっても【天井のフレスコ画】です!

ドイツの世界遺産【ヴィース教会】の天井画でも有名な宮廷画家ツィンマーマン『女王フローラに敬意を表するニンフ』という作品です。

この天井画はお城の名前にちなんで描かれたものだとされています。

♔画像で見ても、その素晴らしい色彩に目を奪われてしまいます(´∀`)

美人画ギャラリー・・・ルートヴィヒ1世が愛した36人の女性たちの肖像画がずらりと並んだお部屋です。ルートヴィヒ1世の好みは割とバラエティに富んでいる事がわかります。ちなみにこの肖像画を描いたのは、宮廷画家ジョセフ・カール・シュティーラーです。

♔『美人画』というだけあって、本当に美人ぞろいです(^_^) と、思っていましたが・・・どうやら肖像画を描いたシュティーラー氏は、新古典主義の肖像画家であり多少美化して描いている?

さらにこの方、Wikipediaによると、学生の頃に一度は見た事がある(少なくとも私の頃は音楽室に飾られていました♪)ベートーヴェンの肖像画を描いた画家さんでした!ヮ(゚д゚)ォ!

ルートヴィヒ2世誕生の部屋・・・ノイシュヴァンシュタイン城を建てたバイエルン王ルートヴィヒ2世が、1845年にこの部屋で産声をあげました。

 

4つの小城と庭園

時代により様相を変えていった庭園と4つの小さなお城は必見です。

庭園・・・建設した最初は、イタリア式庭園でしたが、その後、ル・ノートル(ヴェルサイユ宮殿などを手掛けたフランスの造園家)の弟子ドミニク・ジラールによって、フランス式庭園に。19世紀初頭には、イギリス式庭園に改造されています。

20ヘクタール(20万m2)もある広大な庭園は人工の湖や噴水、さらには4つの小城が建てられています。

Pagoden burg(パゴダの小城)・・・2階建ての八角形の白亜の建物。ジョゼフ・Effnerによって建てられます。

1階はオランダ産タイル(デルフト焼き)の装飾、2階は17世紀~18世紀にかけてヨーロッパで流行したシノワズリ(中国美術様式)の装飾となっています。

♔ひとつの小城で異なる装飾!これは楽しそう(o^^o)♪

Badenburg(バーデンブルグ)・・・別名『水浴宮』とも呼ばれるこの建物は、1718年~1722年、ジョゼフ・Effner設計のバロック様式の小城です。中国製の壁紙で装飾されている部屋などがあります。

大広間には、至るところに天使たちの彫刻が施されています。また、地下には暖房システムのある部屋やキッチン、浴室、タイル張りのプールがあります。

Amalienburg(アマリエンブルク)・・・この小城はカール・アルブレヒトによって、1739年に狩猟のために建てられます。ヨーロッパのロココ様式の作品。

外観はピンクの壁で可愛らしさもありつつどこか気品のある造りに対し、内装は豪華絢爛。青や黄色を基調とした小部屋たち、また、この小城の中心となる円形状の美しく煌びやかな【鏡の間】シノワズリをメインにしたタイル貼りのキッチンは必見です!

♔資料写真で見る限り、どのお部屋も壁一面の装飾がこれでもか!ってほど凄い(*゚▽゚*)

♔このAmalienburgは古い映画の主要ロケ地として使用されています。

『去年マリエンバートで』(✽)

タイトルがとても印象的だと思いませんか?ある小説でこの映画のタイトルを知って、随分たってから見る事が出来ました。残念ながら感想を書けるほど記憶していないという・・・(^_^;) 

わずかに覚えているのはどこかのお屋敷?かなんかで、パーティーをしているシーンと、ひたすら内容がシュールだったこと。

それもそのはず、この映画って実はとっても難解な映画だと評判らしく、それでいて妙に引き込まれる作品とも。実際その評価は高く、第22回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞しています。

Magdalenenklause(マグダレーナクラウゼ)・・・ジョセフ・Effnerによって建設。カール・アルブレヒト統治時に完成します。こちらは、ハーミット(隠とん者)の住居として森林の中にあります。

聖母マリアの洞窟礼拝堂と教会や、北側には選帝侯の簡易住居があります。

 

まとめ・感想

ニンフェンブルク城の外観は割とシンプルな印象ですが、とにかく内装の装飾が凄い!それは、庭園に建てられた小城たちにも言えます。また、カール・アルブレヒトはアジアン系(特にシノワズリ)がお好みらしいことも。

バロック様式やロココ調の煌びやかな世界を堪能するにはもってこいの古城ですね。

 

(✽)1961年公開(日本公開は1964年5月)/フランスとイタリアの合作映画/監督:アラン・レネ、脚本:アラン・ロブ=グリエ、キャスト:デリフィーヌ・セイリング

あらすじ:男Xが女Aに、とある館のパーティで再開する。女Aは男Xを覚えていない。女Aには夫Mがいるが、男Xは女Aと『去年、マリエンバートで出会い愛し合った』という。過去・現在・未来が錯綜する中で、女Aは次第に記憶を取り戻していき・・・。 (出典:Wikipediaより)

 

参考資料:ニンフェンブルク城(schloss Nymphenburg)公式URL=http://www.schloss-nymphenburg.de/

参考資料:ヨーロッパの古城+宮殿がよくわかる本 / 桐生操監修 / 株式会社レッカ社 2010年

他多数のWebサイトから参考にしております

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