チベット仏教の聖地【ポタラ宮】

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ポタラ宮

nrxflyによるPixabayからの画像

チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマの居城、ラサの【ポタラ宮】

 

国名 / 所在地

中華人民共和国 / チベット自治区の都、ラサ市、紅山

 

建築様式

漢、チベット、ネパール、インドの複合建築様式

 

建設の歴史

現在のポタラ宮は、17世紀の清王朝(しんおうちょう)の時代に建てられたものだとされます。

7世紀、チベットを支配していた吐蕃王朝(とばんおうちょう)(618年~842年)の創始者ソンツェン・ガンポは、中国(唐の時代)からきた花嫁、文成公主(ぶんせいこうしゅ)のため、千にも及ぶ部屋をもつ9階建ての宮殿を建てます。

♔文成公主は中国・唐の皇帝の娘です。

これがポタラ宮の前身となります。

チベット仏教は仏教徒の文成公主を迎えたことにより、ガンポが仏教に帰依したことから始まったとされます。

1645年、ダライ・ラマ5世が大改築を開始し、およそ300年かけて【ポタラ宮】が完成します。

標高約3700m、全長400m、宮殿の高さ117m、総面積約13000m2という、世界最大規模の建築物とされます。

1911年に、辛亥革命(しんがいかくめい)(孫文を中心に漢民族が起こした革命)が起こり、ダライ・ラマ13世は清王朝支配下からの独立宣言をしますが、認められることはありませんでした。

その後、人民解放軍の侵攻によって、1959年にダライ・ラマ14世インドへ亡命します。

以来、ポタラ宮は主が不在のままとなっています。

♔このことにより、チベットは以後、中華人民共和国統治下になります。

1994年、『ラサのポタラ宮の歴史的遺跡群』として、ユネスコの世界遺産に登録されています。

 

ポタラ宮の見所

ポタラ宮は、歴代のダライ・ラマたちが宗教儀式を行う紅宮(レッド・パレス)】と、住居兼政務を行う【白宮(ホワイト・パレス)】で分かれています。

◆紅宮(レッド・パレス)・・・ポタラ宮殿内で最も高い部分にある紅い宮殿は、宗教儀式を行う場所で、その壁面は、パワーを象徴とする赤色をしています。

また、8つの歴代ダライ・ラマたちの霊廟があり、現在は博物館となっています。三十三手観音、弥勒仏像、黄金の立体曼荼羅が見られます。

◆白宮(ホワイト・パレス)・・・平和と静寂を象徴とした白い宮殿は、居住区と政務の場所とされていました。

およそ1000もの部屋数、最上層にはダライ・ラマの居住する【日光殿】があり、白宮で最大規模の【東大殿】では、重要な儀式を行っていました。

※ポタラ宮の内部は写真撮影禁止です。

 

世界遺産・トゥルナン寺とノルブリンカ

2000年に世界遺産に追加登録されたトゥルナン寺、さらに2001年に追加登録された離宮ノルブリンカ

トゥルナン寺(大昭寺)・・・一般的には、『ジョカン』と呼ばれるチベット仏教の寺院です。

チベット仏教で用いられる、マニ車と呼ばれる仏具が備わった回廊があり、そこを回りながら宗教儀式を行います。

また、チベット王国の初代王ガンポの第2皇后文成公主(ぶんせいこうしゅ)の持参した『釈迦如来像』を本尊としています。

今も巡礼者があとを絶たない、チベット仏教の総本山です。

ノルブリンカ・・・チベット語で『宝の庭』という意味を持つノルブリンカは、1755年にダライ・ラマ7世によって建設されます。

その後もケルサン・ポタン(ダライ・ラマ8世の離宮)チェンセル・ポタン(ダライ・ラマ13世の離宮)、そして1954年には、タクテン・ポタン(ダライ・ラマ14世の住居)が建てられます。

現在は広大な公園となっています。

ノルブリンカでは、毎年8月にチベット各地から集まった劇団による、チベット仏教最大の祭りと言われる『ショトゥン祭(ヨーグルト祭)』が行われます。

♔ショ=ヨーグルトで、トゥン=宴。11世紀ごろにいた修行僧に村人がヨーグルトをふるまった事が起源だとされています。

ラサの三大僧院、デプン寺、ガンデン寺、セラ寺で幕が開き、特にデプン寺では、大勢の僧侶で運ばれ掲げられる巨大な【タンカ(仏画)】は圧巻なんだとか。

 

まとめ・感想

ポタラ宮は、チベットにおいての古代建築の複合体です。

紅山(マルポリ)という山の上に建てられているため、独特な構造をしているのが面白いですね。

部屋の数が多いだけあって、無数の窓が見られます。岩山と一体に見える姿は威圧感さえあり、圧倒されます。(天辺まで行くのがしんどそう、、、(^_^;))

 

ポタラ宮の見学が出来るのはごく一部の限られた場所だったり、見学時間も制限されていたりで、いろいろ制約が厳しいようですので、事前に下調べが必須です。

そして、できればチベットに関する情報、知識を多少なりとも入れてから訪問することをおすすめします。

 

 

参考資料:ポタラ宮公式サイトURL=http://www.potala-palace.com/

参考資料:世界一美しい夢のお城図鑑 世界のお城研究会(蓮見清一)/㈱宝島社 2014年

他多数のWebサイトから参考にしております

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