デ・ハール城
David MarkによるPixabayからの画像
オランダで最も大きく豪華な【デ・ハール城】
国名 / 所在地
オランダ王国 /中部、ユトレヒト郊外、ハールザイレンス
建築様式
ネオ・ゴシック様式
歴史
デ・ハール城の起源は13世紀。ファン・ザイレン家(Van Zuylen)のお城として建設されたのが始まりとされます。
17世紀に、フランスのルイ14世率いる軍の攻撃により破壊され、長い間廃墟同然となっていました。
1890年、城主エチエンヌ・ファン・ザイレン男爵は、大富豪ロスチャイルド家の娘エレーヌと結婚します。その財力によって、デ・ハール城の大改修が行われ再建されます。
その時、設計を担ったのは、オランダの建築家ピエール・カイパースです。
♔ピエール・カイパースは、【アムステルダム国立美術館】や、東京駅と姉妹提携を結ぶ【アムステルダム中央駅】の設計を手がけた人物です。
現在、『デ・ハール財団』の所有となり、ガイドツアーで城内の見学が可能です。また、近年では様々なイベントが開催されています。
デ・ハール城の見所
デ・ハール城は、お城の窓枠と同じく赤と白に統一されている、ハールザイレンス(赤い村)にあります。
城内には、男爵夫妻が世界中から集めた美術品や家具、絨毯などが数多く展示されています。
◆大ホール・・・彫像、絵画、天井高く、ステンドグランスなど内部は豪華で、男爵のコレクションの数々が展示されており、その中には徳川家が使用していたとされる駕籠(かご)も見られます。
◆大キッチン・ホール・・・大きなキッチンには、『ZUYLEN』と刻印された銅製の鍋やフライパンなど貴重な器具がズラリと並んでいます。
堀で囲まれているデ・ハール城の入口には跳ね橋があり、本館の隣には、橋で繋がっている小さなお城があります。しかし、残念ながらこちらのお城には入場できません。
◆庭園と公園・・・135エーカー以上と言われる広大な敷地には、幾何学模様が特徴的なフランス式庭園をはじめ、ローマ式庭園、北側大庭園、夏の庭を美しく彩るローズ・ガーデンなど様々な庭園を楽しむことができます。
また、お城の塔が映るように設計された池や運河、チャペルに緑豊かな自然が広がる公園があります。園内には、樹木で作られた巨大迷路があり、休憩にちょうど良いカフェなどもあります。
※ガイド・ツアーは英語とオランダ語。(約1時間)
庭園・公園散策のみもあります。(デ・ハール城公式サイト=https://www.kasteeldehaar.nl/)
まとめ・感想
デ・ハール城の第一印象は、茶系の城壁がどっしりとした古城という感じですが、その中に赤と白の窓枠、円塔にトンガリ屋根がどことなく重厚なイメージを和らげているように思います。
広大な敷地とあって、異なった趣の庭園だけでも楽しめそうなところも魅力的です。
デ・ハール城の城主の家紋が赤と白なので、お城の城門や窓枠は赤と白で塗られています。これにちなんで、城下村であるハールザイレンスの家々の窓枠も赤と白で塗られていて、『赤い村』と呼ばれているそうです。なんか統一感があって可愛らしいですよね(^^♪
ちなみにオランダには、色にちなんだ田舎町が他にもあって、風車で有名なザーンセ・スカンスにある家々の屋根や壁は深緑のため、『緑の町』。また、その町に住んでいた修道女に敬意を表して、家や教会を真っ白に塗ったとされる伝説があるトールンは『白い町』と呼ばれているそうです。
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