ステーン城
Waldo MiguezによるPixabayからの画像
スヘルデ川の川岸に建つ石造りの要塞【ステーン城】
国名 / 所在地
ベルギー王国 / アントワープ(アントウェルペン)、スティーンプル
建設の歴史
貿易港として大きくなったアントワープの町を、海賊などから守るために創建されたのが始まりだとされます。
13世紀に石造りとなり、町で最初の石造りの砦だったので『Steen (ステーン)- 石 -』と付けられます。
♔ステーンとは、オランダ語で『石』を意味し、要塞や宮殿などによく使用されていたそうです。
1521年、神聖ローマ帝国皇帝カール5世(スペイン国王カルロス1世)によって、現在の姿となります。
1549年以降、カール5世はこのお城を市民へ譲渡します。
その後、エスパニア領となり1823年までは、監獄として使用されています。
1830年、ネーデンルラント連合王国に対しベルギーは独立宣言をします。その戦いでお城は損傷します。
1859年に補強された城壁を撤去、そのかわりに樹木が植えられます。
1862年、ステーン城を市が買取ります。
1864年、お城の修復と強化がされ、古代博物館となります。
1952年~2008年、ステーン国立海洋博物館として公開しています。
2011年、MAS美術館がオープンし、海洋博物館は移転されます。
2012年より『HETSTEEN der wijzen』になり、市が運営する子供たちの学びの場になります。
現在、2018年から2020年まで改装工事が行われているので、今行くと柵で囲まれたステーン城が見られますね( ̄▽ ̄)
ステーン城の巨人
ステーン城の正面前にある巨人・ランゲ・ワッパーの像とそれを見上げる2体の像は、アントワープの彫刻家アルバート・ポエルの作品です。
※ランゲ・ワッパー(Lange Wappar)とは水の精らしいです。。。参照:Lange Wapper
この巨人像の伝説は諸説あります。
ベルギー最大の教会【聖母大聖堂】
Markus KutscheidによるPixabayからの画像
ステーン城からそう遠くない距離にある、ベルギー最大とも言われるゴシック様式のローマ・カトリック教会です。
1352年~1521年にかけて建設されています。(南塔は未完成。)
123mある鐘楼が特徴で、この町のシンボルとなっています。
そしてここは、英国作家ウィーダの小説を原作とした日本のテレビアニメ『世界名作劇場』でも知られる『フランダースの犬』で登場する教会です。
♔『フランダースの犬』は、1975年に放送され日本で一躍有名になったお話です。個人的にはその後の再放送で見た記憶しかありませんが、子供ながらに好きなアニメで再放送するたびに見ていました。
貧しい少年ネロは、この教会にかけられているルーベンスの三連作を一目見ることを夢見て、最後の最後に願いが叶うのですが、愛犬パトラッシュと共に天上へ召されます。。。このラストシーンだけで泣けます(T_T)
まとめ・感想
ステーン城は、主に子供のためのイベントやワークショップスペースとなっているので、個人的には外観を楽しむ感じでしょうか。
角度によっては趣のある中世の要塞ですが、一見するとテーマパークにありそうな雰囲気もあり面白いですね(^^)
公式サイト=https://www.hetpaleis.be/
参考資料:世界の城郭 ドイツ・北欧・東欧の古城/太田静六 著/㈱吉川弘文館(新装版)2010年
他多数のWebサイトから参考にしております
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