ロシュ城(Château de Loches)
ジャンヌ・ダルクが王太子シャルル(後のシャルル7世)に謁見した場所、ロシュ城
国名 / 所在地
フランス共和国 / 中部地方、サントル=ヴァル・ド・ロワール、アンドル=エ=ロワール県、ロシュ
概要
フランス、ロワール渓谷にある岩山に建つロシュ城は、フランス王家の居城として建築されます。
その後ランスの歴史上重要な出来事として、百年戦争末期(1429年)にジャンヌ・ダルクが、後のシャルル7世を訪ね戴冠を推めた場所でもあります。
また、シャルル7世の公式での愛妾アニェス・ソレル、シャルル8世とルイ12世の王妃となるアンヌ・ド・ヴルターニュも滞在しています。
建築様式
建設の歴史
11世紀初期、アンジュー伯フルク3世によって最初のドンジョンが築かれます。
♔アンジュー伯フルク3世、別名フルク・ネラは、ロワール渓谷一帯に数多くの要塞や修道院を築城していった一人です。
その後、イギリス・プランタジネット家の支配になります。
1205年、難攻不落とされていた要塞は、フランス王フィリップ・オーギュストによって攻略され、再びフランス王家の元へ戻ります。
四角形だった塔は、砲撃を受けにくい円形状へと変化します。
1377年、フランス王家の居城として建設が始まります。
15世紀には、王家の監獄として使用されます。
♔当時フランスと対立関係にあったミラノ公ルドヴィーゴ・スフォルツァも投獄されていたとか。。。
15世紀末期、フランス王の豪華な住居としてロシュ城(ロジ・ロワイヤル〈Le ogis Royal〉が建てられます。
これまでの要塞とは異なり、居住向けの内装、フランボワイヤン・ゴシック様式の装飾が加えられ、美しい外観へと変わっていきました。
♔このロジ・ロワイヤルでジャンヌ・ダルクが王太子シャルルに謁見しています。また、愛妾となるアニェス・ソレルや、二人のフランス王の妃となったアンヌ・ド・ブルターニュも滞在しています。
16世紀~18世紀、裁判所や刑務所として使用され、1920年代までは民事裁判所でした。
ロシュ城は、ユネスコの世界遺産『シュリーシュル・ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷』に含まれています。
まとめ・感想
ロシュ城の隣に建つ特徴的な尖塔を持つ【サン・トゥルス参事会教会】は、11世紀~12世紀に建てられた教会で、ロマネスク様式とゴシック様式が混在しています。
また、この教会にはシャルル7世の公式な愛妾としてフランス国民に知られる女性、アニェス・ソレルの墓碑があります。
なんでも大変な美貌との評判で、それまで男性しか使用出来なかったダイヤモンドを、初めて身につけた女性なんだとか(^^)
ロシュ城の各部屋には、フランドルのタペストリーや絵画などがあり、2階には、アンヌ・ド・ブルターニュの名を持つ礼拝堂があります。
また、お城のテラスからは、サン・トゥルス参事会教会を含む、ロシュの町が一望出来るという絶景スポットだそうですよv
参考資料:世界遺産オンラインガイド=https://worldheritagesite.xyz/
参考資料:歴史的古城を読み解く/マルコム・ヒスロップ著/㈱ガイアブックス/2014年
参考資料:ヨーロッパ古城物語/ジャン・メスキ著/株式会社創元社/2010年
他多数のWebサイトから参考にしております
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