カルマル城
Marie SjödinによるPixabayからの画像
『カルマル同盟』の舞台となった、古い港町にある【カルマル城】。
国名 / 所在地
スウェーデン王国 / 南部スモーランド地方、カルマル県、カルマル市
概要
バルト海に面する古い港町カルマル。19世紀より産業都市として栄えており、スウェーデンの都市ストックホルムから4,5時間かかるにも関わらず人気の観光地となっているそうです。
その町にあるスウェーデンで最も古い古城の一つとされるのが【カルマル城】です。
青銅の屋根が特徴的な中世の城砦建築とルネサンス、バロック建築が混在した古城は、海に囲まれた水城です。
建築様式
ルネサンス様式、バロック様式 (中世の建築要素が混在)
建設の歴史
起源は12世紀末、スウェーデン王クヌート1世によって創建されたといわれています。
海賊から港を守るために造られた城砦だと考えられています。
13世紀後半、政治や軍事においての中心として重要なお城は、マグヌス・ラドゥロース王によって増築されます。
1397年、このカルマル城にて『カルマル同盟』が締結します。
※カルマル同盟とは、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの三国が、デンマーク王女マルグレーテを中心とした連合王国です。
しかし、1520年にスウェーデンは独立します。ここ南スウェーデンの当時スコーネと呼ばれていた一帯は、1658年までデンマークの支配下にありました。
16世紀には大改修工事が行われます。
17世紀に起きたカルマル戦争や、スコーネ戦争(*1)でも陥落しませんでした。
その後、ストックホルムに王城が移されてからカルマル城は次第に重要性を失い、18世紀(グスタフ3世時代)には、酒造工場として使用されます。
さらに、グスタフ4世時代には、穀物の貯蔵庫として使用、その後は監獄としても利用されていたそうです。
カルマル城は、19世紀後半~半世紀かけて現在の姿へ復元されます。
まとめ・感想
かつて城塞都市の中心であったカルマル城は、その重要性を失いますが、後にバロック建築の青銅屋根を伴い復元されました。
城内では、16世紀のダイニング、キッチン、調度品やルネサンス様式の天井、礼拝堂なども見所となっているようです。
中世の名残りである四隅の堡塁と華麗な城館の組み合わせがちょっと面白いです(^^)
*デンマーク・ノルウェー対スウェーデンの戦い。(1675~1679年)かつてデンマークの領地だったスコーネ他、失った地をめぐる争いは、デンマーク・ノルウェー側が勝利します。しかし、スウェーデン側についていたフランスの圧力により奪還は失敗に終わります。
参考資料:公式サイト=https://www.hrad-krivoklat.cz/
参考資料:世界の城郭 ドイツ・北欧・東欧の古城 新装版 太田静六著/株式会社吉川弘文館 2010年
他多数のWebサイトから参考にしております。
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